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クリムゾンダーク 第8巻



クリムゾンダーク

第8巻



著者

ゴールドを集める者




クリムゾンダークとして過ごす中で、ウルグノクは数えきれないほどの人間を殺し、死に対するあらゆる反応を耳にしてきた。女の嗚咽、男の泣き声、子供の叫び声。だが、敵の腹に剣を突き刺した時にアーチから溢れてくるあの音は、一度も聞いたことがなかった。


拍手だ。


クリムゾンダークが解散し、ほとんどの山賊たちは影へ追いやられたが、ウルグノクは別の道を辿った。顔を改造する医師と出会い、偽名を使ってアリーナに参加したのだ。その戦略はほぼ成功しているように見えた。最近オークが恐れる追跡者は、路上で後を追ってくるファンだけになっていた。


「今すぐ引き返せ」。扉に影が差したのを見て、ウルグノクがつぶやいた。「こないだはあるパン屋のファンに邪魔をされた。菓子を差し出してきたから、顔面をぶん殴ってやった。そいつは今じゃ、ストローでスイート・ロールを食う羽目になってる」


「何言ってんだか」。影が答える。「練習試合をしてた頃は、生まれたての赤ん坊みたいにタイラへ泣きついてたくせに」


「ザハリア。ここで何をしてる?」


「共通のオークの友人に会いに来たの」。近くにあった武器を品定めしながらレッドガードが言う。「その鎧から察するに、もう彼女に会ったみたいね。ドワーフの鎧でしょ? 想像してたのとはだいぶ違ったけど」


ウルグノクはザハリアが口に出さなかった事実を認めるように、地面へ唾を吐いた。あの鍛冶屋は槌と金床を操る魔術師で、あらゆる金属を扱っていた。そのせいでレッドガードに正体を見破られたのかもしれないが、仲間が秘密を漏らすことはなさそうだった。


「戦闘スタイルの面白いところはね」、ザハリアが練習用の剣を振りながら言う。「まるで指紋のようなものだというところ。鎧や名前や顔は変えることができても、その不器用な足の甲の動きですぐにわかったわ」


「どうでもいい」。ウルグノクが鼻であしらう。「衛兵にはまだ嗅ぎつかれてない。これからも嗅ぎつかれない。みんなが影の中で死んでいく中、俺は平然と隠れ続けてる」


「短期的には有効かもしれないわね」。ザハリアが武器を棚に戻しながら言う。「でも、時間が経てばどうなるかはわかるでしょう? 見つかってしまう」


「くだらないことを言うな、ザハリア」。オークがこぼす。「俺がお前の意見を気にしないことはわかってるだろ」


「そうね」。レッドガードがオークに手紙を渡しながら答える。「でもこれは気になるはず」


ウルグノクにはわからなかった。なぜ見つかってしまったのか。衛兵に手紙を書いたのは何者なのか。ザハリアが手紙の持ち主を殺していなければ、ウルグノクは今頃鎖につながれていただろう。ウルグノクは手紙を偽造したのではないかとザハリアを責めそうになったが、思いとどまった。ザハリアは狡猾だったが、嘘つきではなかった。


「どこだ」


「北よ」。レッドガードが言う。「要塞に入るか、仕事としてピットで戦うか。どちらにしろ、ここにいてはだめ」



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