釣りの極意 第5巻
釣りの極意
第5巻
著者
深海を泳ぐ者
釣りの達人として、お前はほとんどのことをやりつくした。
天気のいい水辺で釣り、雨になると出てくる奇妙な連中も釣った。凍りかけた湖や底なしの洞窟に隠された水辺でも糸を垂らした。スカイリムのあちこちで、ウィンターホールドからファルクリースまで釣りをして、この道の専門家となったのだ。しかし、まだ学ぶことはある。
最も希少な魚は技術だけじゃ釣れない。心を鎮め、心身ともに水と一体化しなければならない。より特別な竿も必要となる。雑貨屋で売っている安物ではダメだ。
ノルドは素晴らしい職人だが、最も希少で、極上の、美味で、誇りをくすぐる派手な魚を釣るなら、アリクルとアルゴニアンの釣り竿を使わねばならない。
そういう竿を手に入れたなら、最後の試練に乗り出す準備ができたといえる。幸運を祈る。
エンジェルフィッシュ
温暖な湖で釣れる
小型
なかなか釣れない
天候に関わらず見かける
アリクルの釣り竿で釣れる
エンジェルフィッシュは希少な魚の宝石だ。気温の穏やかな淡水湖を好むが、まったく繊細などではない。体は小さいが、他の魚に対してとても攻撃的だ。
その自然の生息地は謎だが、人間の手もエルフの手も及んでいない凍った水辺を泳ぎ回るエンジェルフィッシュの姿は漁民の想像を掻き立ててくれる。
アンコウ
凍りつくような水域で釣れる
大型
なかなか釣れない
天候に関わらず見かける
アルゴニアンの釣り竿で釣れる
アンコウは亡霊の海の最も深い海溝を泳ぐ醜く野蛮な魚だ。頭に他の魚をおびき寄せるルアーをつけて漁民を気取っている。しかし、世の中にはより大きな魚もいれば、大きなルアーもある。釣り竿を用意して、漁民を釣りあげてやれ
リラテイル・アンティアス
温暖な川で釣れる
小型
なかなか釣れない
天候に関わらず見かける
アリクルの釣り竿で釣れる
リラテイル・アンティアスは社交的だと言われているが、その色を一目見れば納得できる。その鮮やかな鱗はアルゴニアンも妬むほどだ。
ここの伝説によると、ある漁民が森で迷い、常緑樹をゆする風の音で、美しい木立に引き寄せられた。そこで彼はリラテイルがガラスのように透明な泉で泳いでる姿を見た。もちろんそこに住むスプリガンのせいで、彼の伝説は短いものになったが。
スコーピオンフィッシュ
地下で釣れる
大型
なかなか釣れない
アルゴニアンの釣り竿で釣れる
あまりの暗さに潜り込んだ者を狂気に追いやる洞窟があり、こういった手つかずの深みをスコーピオンフィッシュはねぐらにしていると言われている。もっとも、漁民というのはとんでもないホラ話を作り出せる暇がある連中だとも言われているがな。
スコーピオンフィッシュのことを思うと、カエルとサソリの昔話を思い出す。サソリが川を渡ろうとすると、カエルが「代わりに魚釣りをしたらどうだ?」と言う。で、2人は釣りをすることにして、最高の仲良しになったんだ。
お前は釣りの英雄となる旅路を終えたのだ、伝説の漁民よ。最後に、私が師匠から言われた言葉を贈ろう。
トライポッド・スパイダーフィッシュを思い出せ。色々な面で奴はお前に似ている。魚が釣り針に惹かれて周りを泳ぐ時、漁民は水中の魚の動きを感じ取れる。彼らはルアーで怖がらせることなく招き寄せる。糸を引く微かな感覚があれば、動くべき時を悟る。そこには自然、ルアー、獲物の間の言葉にできない一体感がある。
技術がどうであれ、どんな奇妙な癖があろうと、真実は釣り針に現れる。最も希少な魚を釣った時、お前は誰に首を垂れることもない、伝説の漁民であると証明するのだから。