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ボエシアの証明
ボエシアの証明
-以下の説明は真実である。聞く耳と考える心を持つ人々に警告として届きますように。-
ある日のある時刻に、信仰深い者たちは指導者を一目見ようとある儀式を行うために集った。日程は正しく、まさしく召喚日和だった。
ベールに立ち込める煙を掻き分けて、恐ろしくもまばゆい女が姿を現 した。彼女は太陽の表面よりも熱く燃え上がる刀剣を振りかざしながら、月が出ていない夜よりも暗い漆黒の衣装で着飾っていた。ダンマーの戦う女王の姿だったが、レッドマウンテンから彫り出された像のようにそびえ立っていた。
「なぜ私の眠りを妨げたのだ?」
驚いて、人々の間で1番目の者は祈った。
「ボエシアよ、策略の王子であり民を惑わす者であり、影の女王でありそして破壊の女神でもあるお方よ。あなた様に崇拝を奉げるために参りました!」
彼女は証言をしようと集まった彼らを見下ろした。不機嫌そうな顔で最初に尋ねた。
「答えよ。お前は私を知っているが、私はどうやってお前を知ればいいのだ?」
恐る恐る男は答えた。
「毎晩あなた様に祈ります。毎晩あなた様の素晴らしいお名前を声に出してお呼びします。もちろんあなた様は私の声がお判りになりますよね? 最も忠実な信者ですよ?」
彼女は顔をしかめて長い溜息をもらすと、そこから出た空気が男を包み、突然彼の姿は消えた。
2番目の者の方を向き、彼女は尋ねた。
「お前はどうだ? どうお前の存在価値を見定めればいい?」
その声の力に衝撃を受け、男は漆黒の衣装を纏った彼女の前で頭を垂れた。
彼女が手をたたくと、彼もまた消えた。
3番目の者には次のように尋ねた。


