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セロナスの日記 第1巻



第四紀収穫の月 14日

我々ギルドは、反逆者であるブレイズの隊長を捕らえて拘束するよう命じられた。彼の残酷さや悪意については数々の噂が流れており、体の一部が蛇になっていると主張している者すらいる。以前の雇い主の武器に加え、アカヴィリの闇の魔法の武器も身につけていると言われている。その2つの武器を操ることで、とても手強い敵となっているようだ。


幸い、我々にはこのような相手に対処してきた豊富な経験がある。我々が勝利するだろう!




第四紀130年 炉火の月6日


敵に遭遇したが計画通りに進まず、逃げられてしまった。相手は予想していたよりも強力で、我々の誤算によって多くの人命が失われた。


しかし、相手の力の源はあの恐ろしい剣であることがわかった。あの剣が生み出す闇の魔法を目の当たりにしたからだ。あの刃を受けた者は、生命力とマナの両方を奪われてしまう。


敵を力の源から切り離す方法を考えねばならない。




第四紀130年 黄昏の月2日


敵を剣から切り離す手段を考案した。次は罠を仕掛け、敵をおびき寄せなければならない。きっと成功すると確信しているが、念のために敵を誘い込むための誘因を用意する。


この元隊長について、さらに詳しく調べた方がよさそうだ。




第四紀130年 黄昏の月13日


件の隊長に関する情報を読み進める中で、彼に対して同情の念すら抱くようになった。どうやらこの元隊長の狂気や悪意は、妻を失ったことに起因していたようだ。記録によると、この悲劇があってから彼の魂は闇に覆われてしまったらしい。


しかし、同情していても命は助からない。なんとしてでも彼を止めなければならない! だからこそ私は、彼の最愛の人物の亡骸を手に入れることにした。そうすれば、彼をおびき寄せられるかもしれない。



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