The Elder Scrolls 書籍
(日本語訳・英語原文)
フョリとホルゲール
書籍概要
『フョリとホルゲール』は、ノルド社会に伝わる古い英雄譚の一つであり、戦場で出会った女狩人フョリと将軍ホルゲールの愛と死を描いた短編文学である。作品全体は簡潔な文章で構成されているが、その内容にはノルド文化特有の死生観や英雄観が色濃く反映されている。
物語は、フョリとホルゲールが敵同士として戦場で邂逅する場面から始まる。二人は互いの力を認め合い、その激しい戦いはやがて愛へと変わっていく。彼らの結びつきによって「森の諸部族」に平和が訪れたという描写からは、単なる恋愛譚ではなく、英雄同士の結合が共同体に秩序をもたらすという神話的構造が読み取れる。
しかし、この平和は永遠には続かない。ホルゲールは蛇毒に侵され、フョリは彼を救うため遥かアカヴィルから霊薬を持ち帰る。ここで登場するアカヴィルは、タムリエルの外側に存在する謎多き大陸であり、TES世界において神秘や異文化の象徴として扱われる存在である。その霊薬によってホルゲールは命を取り留めるが、代わりにフョリ自身が毒に倒れてしまう。
フョリとホルゲール
人生で29回目の夏に、女狩人フョリは戦場でホルゲール将軍に出会った。二人の愛があまりにも激しかったので、このとき何のために戦っていたのか誰にも記憶されていない。追従者たちが見守る中、彼らは最後まで戦った。彼女の剣が彼の斧を壊し、彼の盾が彼女の剣を鈍くするまで戦い、彼らが対等であることは誰の目にも明らかだった。
鷲が伴侶を見いだすようにフョリもホルゲールを見いだし、森の諸部族に平和が訪れた。しかし、夏の暑さが冬の寒さにとって代わるように、やがてこの平和も過ぎ去るのだった。
蛇がホルゲールにかみつき、毒が傷深くに染み込ん だ。
雪で覆われた山を越えた先の海岸で、鯨がフョリの前に現れて挨拶をした。
彼女はアカヴィルから霊薬を得て、急いで森へ戻った。
ホルゲールにはソブンガルデの風の匂いがしたが、彼女が霊薬を与えるとすぐに治った。
しかしフョリが最後の一滴をホルゲールの口に注いだ時、蛇が彼女にかみついた。旅の疲労も重なり、彼女は間もなく先祖のもとへと逝った。
ホルゲールの悲しみはとても深く、墓を作り上げるとともに、彼女との再会を願って自ら命を絶った。









