top of page

ソブンガルデの夢

書籍概要

『ソブンガルデの夢』は、戦場へ向かう一人のノルド兵によって記された短い記録でありながら、ノルド文化の核心に触れる重要な書籍である。


語り手は、皇帝軍として帝都への攻撃に参加する直前、自らの死を予期しながらこの記録を書き残している。彼の置かれた状況は極めて絶望的であり、戦略的にも勝機は薄い。しかしその中で彼は、タロスへ祈りを捧げ、その応答として一つの夢を見る。


夢の中で彼が辿り着くのは、ノルドの死後の世界「ソブンガルデ」である。そこではまず、橋の守護者ツンと出会い、本来であれば死後に戦いを経てしか渡れない試練を、訪問者として通過する。そしてその先にある巨大な館、すなわち英雄たちの集う「栄光の広間」に足を踏み入れる。

ソブンガルデの夢



数時間後、私は死んでいるだろう。


兵と私、すべてのスカイリムのノルド人は、もうすぐ皇帝の軍団に参加して帝都に攻め込む。アルドメリは強固な守りを敷いているだろうし、我々は大きな被害を受けるだろう。これは絶望的な戦略であり、都を取り戻せなければ戦争に負ける。


昨晩、全能なるタロスに、迫りくる戦への勇気と強さを祈った。夜明け前の最も寒さの厳しい時間に私は目覚め、ここに座して夢の詳細を記している。


この夢は私の祈りに対する答えだと信じ、私の死後数年で起きる戦争に参加する我が親族へ、この知恵を伝えるものとする。


夢の中で私は霧の中にいて、笑い声や賑わい、北方の歌がするほうへと歩いていた。霧はすぐに晴れ、目の前には巨大な裂け目が横たわっていた。水がその縁でうねり、とても深く、底を見ることができなかった。


鯨骨でできた大きな橋でしか渡れるものはなく、私はそれを渡った。


橋の上を何歩か進むと、恐ろしくて強い戦士に出会った。「我が名はツン、試練の王だ」と言った彼の声は太く、周りの山々の壁に反響した。


彼は手を一振りして通してくれた。心の中で、私が訪問客だから通してもらえたのだと分かっていた。我が限りある命が尽きた後にここを通ろうとするなら、伝説ではあの恐ろしい戦士に一騎打ちで勝たなければならない。


橋の向こうでは、雲に届くほどに高い巨大な石の館が姿を現した。圧倒された私がそびえ立つような木の扉を開くと、そこは明るい祝宴の場だった。


ここにはノルドの偉大な英雄たちが集まり、樽から注いだハチミツ酒を飲み戦いの歌を歌っていた。長い鉄串に刺さった子豚が、燃え盛る火の上でひっくり返っていた。私の口は肉の焼ける匂いに唾が溢れ、心は古い歌を聞けたことに喜んだ。


「こっちへ来い!」木製の高い椅子に座っている白髪の男が叫んだ。彼こそイスグラモル、スカイリムとノルドの父だ。私は彼に近づき、跪いた。


彼は、「お前はソブンガルデの栄光ある死者の広間にいる。さて北方の子よ、何が望みだ?」と怒鳴った。


私は言った。「助言をいただきたいのです。明日我々は絶望的な戦いに挑みます。私の心は恐怖で一杯なのです」


イスグラモルはタンカードを持ちあげて中のものを飲み干した。そして一気に話した。


「忘れるでないぞ、北方の息子よ--ノルドはどう生きたかではなく、どう死んだかで判断されるのだ」


そうして彼はフラゴンを投げ捨て、拳を天に掲げて吠えた。他の英雄たちも立ちあがり、声援で答えた。


目覚めた時、その声はまだ耳に残っていた。私は兵を集め、夢で見たことを伝えた。その言葉は彼らの心を勇気で満たしたようだった。


角笛が拭かれ、軍旗が挙げられた。戦いの時は来た。タロスがこの日の勝利をお授けくださいますように、そしてもし私がそれに値するなら、再びあの巨大な祝宴の館を目にすることが叶いますように。


- スカルデン・フリー・ウィンター

bottom of page