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ストロス・エムカイの二次条約

Second Treaty of Stros M'kai

帝国の講和から五年、レッドガードはいかに故郷を守ったか

ストロス・エムカイの二次条約

ストロス・エムカイの二次条約(Second Treaty of Stros M'kai)は、第四紀180年、ハンマーフェルとアルドメリ自治領の戦争を終わらせた和平条約である。条約の成立を受け、自治領軍はハンマーフェルから撤退した。帝国が白金協定を結び、大戦を終えてからすでに五年が過ぎていた。

同じ戦争に二つの終戦があるのは、帝国が和平の条件として差し出した土地に、なお戦い続ける人々がいたからだ。ハンマーフェルのレッドガードにとって、故郷の運命が決まったのは、皇帝が講和した第四紀175年ではなく、自分たちが自治領を交渉の席に着かせた第四紀180年だった。


戦争の発端となったハンマーフェル南部

第四紀171年、サルモールの使節は皇帝タイタス・ミード2世に最後通牒を突きつけた。要求にはタロス崇拝の禁止やブレイズの解散と並んで、ハンマーフェルの広い地域を自治領に割譲することが含まれていた。皇帝が拒むと、自治領軍はシロディールとハンマーフェルの両方に侵攻した。

ハンマーフェル南部の沿岸都市は相次いで陥落した。生き残った部隊がアリクル砂漠を越えて北へ退いた行程は「渇きの行軍」として記憶される。その一方、南部の都市ヘガテは包囲に耐えた。第四紀173年初頭、救援に駆けつけたのは、長年対立してきたフォアベア派の都市センチネルから来た軍勢だった。フォアベアの兵がクラウン派のヘガテを救ったことは、二派が和解するきっかけになった。


皇帝が呼び戻した軍団と、現地に残った古参兵

第四紀174年、帝都が危機に陥ると、ハンマーフェルで指揮を執っていたデシアヌス将軍にもシロディールへ戻るよう命令が下った。だが、兵をすべて引き揚げれば、自治領軍に奪われた都市スカベンを取り戻す望みまで失われる。将軍は出発前に、多数の兵を「負傷兵」の名目で除隊させた。

この古参兵たちが、現地で新たに組織された軍の中核を担った。スカベンから敵を押し戻す過程では、アリクルの戦士も退却する自治領軍を襲い、その兵力を削った。後に帝国と袂を分かつハンマーフェルの抵抗には、かつて帝国の軍旗の下で戦った兵たちの経験も生きていた。


白金協定を拒んだレッドガード

第四紀175年、帝国軍は赤輪の戦いで帝都を奪還し、シロディールに展開していた自治領の主力軍を壊滅させた。帝国側の損害も大きく、皇帝は白金協定を受け入れた。その条件には、開戦前と同じくハンマーフェル南部の広い地域を自治領に引き渡すことが含まれていた。

帝都では和平をもたらす署名が、ハンマーフェルでは、守り抜こうとしてきた故郷を明け渡す約束になった。レッドガードが割譲を拒むと、タイタス・ミード2世は協定を維持するため、ハンマーフェルを帝国の属州として扱うことを断念した。帝国との決裂はこの段階で起きており、五年後の二次条約で初めて独立が認められたとする条文は、ゲーム内書籍『大戦』には登場しない。


第四紀180年、自治領軍が撤退する

帝国の講和後もレッドガードは五年間戦い続けた。自治領軍は決定的な勝利を得られず、戦線は膠着した。その間にハンマーフェル南部は荒廃した。第四紀180年、ストロス・エムカイの二次条約が成立し、自治領軍はハンマーフェルを去った。レッドガードは南部の割譲を拒んで戦い、ついに占領軍を退かせたが、その代償を最も重く負ったのも南部の人々だった。

『大戦』が伝える具体的な帰結は、この撤兵である。署名者の氏名、賠償の有無、国境の細かな取り決めなど、条約の全文は同書に収録されていない。白金協定にあったタロス崇拝をめぐる条項も、二次条約の条件としては記されていない。


同じ撤兵を、帝国とレッドガードはどう見たか

『大戦』の著者ジャスティアヌス・クインティウスは、帝国軍の軍人である。彼の記述によれば、レッドガードの側には、自分たちが自治領を食い止められたのだから、帝国もあのまま共に戦えば勝てたはずだ、という見方があった。彼らにとって撤兵は、五年前に故郷を差し出す必要が本当にあったのかと、皇帝の判断を問い直す理由になった。

クインティウスの見方は異なる。赤輪の戦いでブレトン、ノルド、シロディールの兵が命を落とし、自治領の主力を削いだからこそ、ハンマーフェルは後に撤兵を引き出せたというのだ。著者自身、帝国が戦争を続けていたら勝てたかどうかは知り得ないと認めている。二次条約は自治領との戦争を終わらせたが、帝国は自分たちを見捨てたというレッドガードの思いまで解くことはできなかった。


なぜ「二次条約」と呼ばれるのか

ストロス・エムカイはハンマーフェル南岸沖の島で、第二紀末にも講和の舞台になった。『The Elder Scrolls Adventures: Redguard』で描かれる蜂起の後、レッドガードはタイバー・セプティムと交渉し、ハンマーフェルが帝国に加わる条件を取り決めた。こちらが先のストロス・エムカイ条約にあたる。

二つの条約を並べると、同じ島名がハンマーフェル史に二度刻まれた意味が見えてくる。第二紀のレッドガードが交渉した相手は、領土を広げつつあった帝国だった。第四紀にはすでにその帝国と袂を分かち、自分たちの土地から軍を引き揚げるよう、アルドメリ自治領と講和したのである。

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