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アレッシア

Alessia

奴隷の反乱を率いたアレッシアは、いかにして初代女帝となったか

アレッシア(Alessia)

アレッシアは、第一紀のシロディールでアイレイドに隷属していた人々を率い、帝都の白金の塔を奪取して初代女帝となった人物である。「奴隷女王」と「聖アレッシア」という二つの呼び名には、彼女がタムリエルに残した二つの記憶がある。一つは奴隷として生きた女性が帝国を興した記憶、もう一つは、時の竜神アカトシュが定命の者たちとの誓約の相手として彼女を選んだという信仰である。


アイレイドの支配と奴隷女王の蜂起

アレッシアが生きた頃、現在の帝都を中心とするシロディールには、アイレイドと呼ばれるエルフの都市国家が並んでいた。それぞれの都市には王があり、崇める神々も、近隣の王と結ぶ同盟も異なった。その領内で奴隷とされた人々もさまざまな集団の出身だった。古い伝承集『The Adabal-a』によれば、彼らは石を運び、耕地の水を抜き、神殿や道を維持した。家族と暮らすことも、自分の名を選ぶことさえも、主人の目を忍ばなければかなわなかったという。

第一紀242年、ネード系の女性アレッシアが人間の奴隷たちを率いて蜂起した。北方からはノルドが加勢し、アイレイドの王の一部も反乱に味方した。後世の歴史書『アイレイド最後の王』が注意を促すのは、このエルフ側の分裂である。アレッシアは、自分を奴隷にした体制と戦いながら、その体制から離反した王たちとも手を結んだ。この同盟は、勝利の後にどの都市を誰に治めさせるか、帝国がどの神々を祀るかという問題にまで関わってくる。


ペリフの祈りと二人の英雄

『ペリナルの歌』第2巻は、女帝になる前のアレッシアを「ペリフ」と呼ぶ。彼女は民を鎖から解き放つ助けを天に求め、その祈りのなかで、人間の守護者シェザールの名に自由への願いを託す。年代記では「反乱の指導者」として登場するアレッシアが、ここでは、まだ援軍の姿も見えないうちから民のために声を上げた一人の女性として描かれている。

反乱の伝承には、彼女と並んで二人の英雄が登場する。**モーハス(Morihaus)**は、風の女神カイネの子とされる翼ある雄牛の英雄で、アレッシアの恋人でもあった。**ペリナル・ホワイトストレーク(Pelinal Whitestrake)**は、アイレイドの王たちに戦いを挑んだ白い騎士である。ペリナルの苛烈さは味方さえ恐れさせた。彼が破壊に我を忘れたときには、アレッシアが神々に執り成しを願ったと『ペリナルの歌』は伝えている。


白金の塔の陥落と第一帝国の成立

第一紀243年、反乱軍はアイレイド支配の中心だった白金の塔を陥落させた。『ペリナルの歌』が語る決戦で、ペリナルはアイレイド側の勇者ウマリルと対決し、その肉体を打ち倒す。しかし、ペリナル自身も敵の王たちに切り刻まれ、勝利を見届けることはできなかった。後の『The Elder Scrolls IV: Oblivion』の追加編 Knights of the Nine では、このとき肉体を失ったウマリルが帰還し、第一紀の決闘の続きが第三紀を生きる主人公に託される。

白金の塔を手にしたアレッシアは女帝となり、シロディール第一帝国、通称アレッシア帝国を開いた。後世にはタムリエルの帝権を象徴する塔も、このときには征服された側の建造物だった。同じ変化は版図にも見て取れる。反乱に味方したアイレイドの領主の一部は、女帝に従うことを条件に自らの都市を治め続けた。白金の塔の陥落はアイレイドによる中央支配の終わりだが、彼らの都市と住民の歴史はその先にも続いている。


八大神を定めた女帝

アレッシアが引き受けた難題の一つは、解放された民が何を信じて暮らすかという問題だった。シロディールの人間には、アイレイドのもとで何世代も暮らすうちに、エルフ由来の神々を自分たちの神として祀ってきた者がいた。一方、反乱を支えたノルドは北方独自の神々を崇め、エルフの伝統に従う理由を持たなかった。

作中の神学書『Shezarr and the Divines』によると、アレッシアは双方の伝統を取り入れ、八大神を帝国共通の信仰として定めた。時を司るアカトシュがその筆頭に立ち、アーケイ、ディベラ、ジュリアノス、キナレス、マーラ、ステンダール、ゼニタールがこれに連なる。後の時代にタロスを迎えた九大神の信仰は、この八柱を土台としている。

興味深いのは、ペリフ自身の祈りに登場したシェザールの席が、八大神のうちにないことだ。人間のために戦うこの神を前面に押し出せば、帝国に加わったエルフにとって受け入れがたい信仰になる。かといって、その記憶を消せば、人間たちが自由を求めて戦った歴史を損なう。帝国信仰では、シェザールは人間の営みを支える霊として敬われ、神々の「失われた兄弟」とも呼ばれた。八大神に数えられない一柱にこそ、女帝が結んだ同盟の難しさが表れている。


アカトシュとの誓約と王者のアミュレット

宗教書『Trials of St. Alessia』は、アレッシアを定命の者たちの代表として描く。アカトシュは自らの心臓の血を取り、女帝に誓約のしるしを授けた。それが王者のアミュレットである。女帝とその後継者が誓いを守り、ドラゴンファイアが燃え続けるかぎり、アカトシュはオブリビオンの門を封じ、デイドラの軍勢が定命の世界になだれ込むのを防ぐと約束した。

この誓約によって、後世の皇帝の即位には二つの意味が生まれた。竜の血を授かった統治者がアミュレットを身につけ、帝都の「唯一なる者の神殿」で火を灯すことは、帝位を継ぐ儀式であるとともに、世界を守る約束の更新でもあった。『ドラゴンボーンの書』の著者は、「ドラゴンボーン」という呼称の起源をこの誓約に求める一方、後のレマンやタイバー・セプティムまでをアレッシアの実子から続く一本の家系図に収める見方には疑問を呈している。帝国の伝承では、竜の血はアカトシュが与える祝福でもあった。

この古い誓約が物語の中心に戻るのが『The Elder Scrolls IV: Oblivion』である。第三紀433年、皇帝ユリエル・セプティム七世が暗殺され、各地にオブリビオンの門が開く。最後にはマーティン・セプティムがアミュレットを砕き、アカトシュの化身となってメエルーンズ・デイゴンを退けた。帝都で決着したこの事件の発端をたどると、第一紀に奴隷女王と竜神が交わした約束に行き着く。


女帝の死と、その名を継いだ人々

第一紀266年にアレッシアが没すると、帝位はベルハルザ(Belharza)に継承された。「人牛」と呼ばれたこの第二代皇帝は、アレッシアとモーハスの子と伝えられる。公の称号をいくつも持った彼女について、モーハスは『The Adabal-a』のなかで、ごく私的な記憶をひとつ語っている。人々が女帝を「アレッシア」と呼び、戴冠した彼女を「最初の者」を意味するパラヴァントと称えたのに対し、恋人だった彼が彼女に呼びかけるときの名はパラヴァニアだったという。

その死後、聖アレッシアの名は宗教運動にも受け継がれた。預言者マルク(Marukh)は聖女の幻視を受けたと説き、その教えを奉じたアレッシア教団は第一紀361年に帝国の実権を握った。教団の教義が強制されると、かつて女帝が存続を認めたアイレイド領主たちの領地も廃された。女帝の死からすでに95年が経っている。同じ「アレッシア」の名のもとでも、エルフの同盟者を迎えた建国期と、彼らの領主権を廃した時代とでは、帝国の姿は大きく変わっていた。

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