The Elder Scrolls 書籍
(日本語訳・英語原文)
紳士のホワイトランガイド
書籍概要
『紳士のホワイトランガイド』は、吟遊詩人ミカエルによって記された、ホワイトランの都市案内書である。しかしその実態は、一般的な観光ガイドとは大きく異なり、著者の個人的な嗜好と価値観が色濃く反映された、きわめて主観的な都市描写となっている。
本書はホワイトランの三層構造――平野地区、風地区、雲地区――をなぞる形で進行し、各地区に存在する施設や人物を紹介していく。酒場「バナード・メア」や市場、鍛冶屋「戦乙女の炉」など、プレイヤーにも馴染み深い場所が登場するが、それらは単なる施設情報としてではなく、ミカエルの視点を通じた「社交と享楽の場」として描かれ る点が特徴的である。
特に注目すべきは、登場人物に対する描写の偏りである。サーディアやカルロッタ・ヴァレンシアといった女性たちは、外見や魅力を中心に語られ、都市ガイドでありながら一種の恋愛遍歴や欲望の記録としても読める構造になっている。この点は、吟遊詩人という立場に由来する誇張や演出と見ることもでき、同時に帝国文化的な価値観とノルド社会との微妙な距離感も浮き彫りにしている。
紳士のホワイトランガイド
吟遊詩人
ミカエル 著
必要不可欠となるであろうガイドへようこそ。この本では、作者兼ガイドを務めさせていただきます私めが、北の宝と呼ばれているホワイトランの素晴らしい街についてご説明いたします。
ホワイトランは冒険 、財宝、交際相手を求める人達に多くの一晩限りの、もしくは一生続く娯楽を提供しています。この街には酒場が1件ではなく、なんと2件もあり、侍女や商売をしている小娘達もばっちりです。
この街はスカイリムの比較的中心部にあり、どの場所からも遠くないという利点があります。岩山に建てられているホワイトランからは、その周りを取り囲む草原を見下ろせます。高くそびえ立つ木製の壁はオオカミやマンモス、盗賊や周りをうろついている危険から住民を守っているのです。
この街の中央門を潜ると、まず出るのは平野地区と呼ばれる場所。この名がつけられたのは3つの地区の中で最も低い土地にあるからです。
そうでした、ここにはスカイリムで最も素晴らしい酒場の1つだと私が太鼓判を押しているバナード・メアがあるんですよ。女性を見る目をお持ちなら、ここの景色はたまらないでしょう。
フルダという頑強な女性がバーの店番をしています。ノルドの女性が隠そうとする激しい情熱をこの冷酷なノルド人も持っているので、騙されてはいけません。ウエイトレスのサーディアは、エキゾチックで美しいレッドガード。彼女はなかなかミステリアスで、私めは彼女の秘密が知りたくてたまらない。
バナード・メアの外には地味な市場があり、ここで私は真実の愛を見つけたのです。追っかけている犬をわざわざ追い払おうとなどとは思いませんが--このことをきちんと書かないならこの本の作者になどなる意味がないでしょう? --この頼みごとだけは聞いてもらいたいと思います。
彼女の名前はカルロッタ・ヴァレンシア。日中は質素なパンを作って売る、とても美しい女性です。神に誓って、私はあの気難しい美女をいつか手に入れます!
平野地区ではもちろん他にも様々なサービスがあります。ベレソア一般雑貨店では冒険好きな旅行者のために様々な衣服が販売され、アルカディアの大ガマでは薬局で売っているようなトニックやハー ブを提供しているのです。
アルカディア自身は友好的なタイプの人間です。故郷を遠く離れたインペリアル同士ですので、私もよく会話を交わしに彼女のところを訪れます。しかし、彼女は私には年齢が少し上すぎますね。年齢を重ねた男性なら彼女を魅力的な伴侶と感じるかも知れませんが。
ところで、砥がなければならない剣や強化しなければならない鎧があるなら、中央門のすぐ側にある戦乙女の炉へ。鍛冶職人はエイドリアン・アヴェニッチという名の美しいノルドですが、ウルフベルス・ウォー・ベアという名の図体がかなり大きいケダモノと結婚しているのです。
エイドリアンはなかなか美しいですが、私も彼女の夫に片手斧の切れ味抜群な刃の下に招待されたくはないですから。既婚女性がお好みなら試してみるといい。でもその際、誰も注意しなかったなんて言わないで下さいよ!
鍛冶屋の近くにあるのは、酔いどれハンツマン。ここには、富裕層の男が集まり、酒を酌み交わしながら広い世界の噂話を交換するのです。ワインでもすすりながら特定の階級の人々と話したいなら、うってつけの場所でしょう。
風地区についてはそれほど語る事がありません。街の2層目にある建物はほとんど居住地ですが、キナレスの聖堂とジョルバスクルの同胞団の酒場もあります。
強くて勇敢な女戦士がお好みなら、魅力的な人物が酒場にいますよ。ただ残念ながらあまり駆け引きはできないでしょうが。女性司祭のダニカ・ピュア・スプリングはもっぱら精神的な問題にしか興味がないようですので。
最後は、首長の城の独占領である雲地区。ドラゴンズリーチの石塀の中で楽しい冒険を経験した事があるので、その話をさせてもらいますね。上品な話し方をするインペリアルにこれほど容易く感心してしまうのはここにいる給仕の女の子達くらいでしょう。スカイリムの夜は冷えますからね。この意味、分かっていただけるでしょうか。
街の監獄に入ったのが1度や2度じゃない事は否定しません。監獄の場所は宮殿の下の方の階にあります。
首長と彼の法廷に関しては、避けるように努力した方が良いでしょう。彼らにユーモアのセンスやインペリアル文化への認識は皆無。それに彼らは皆裕福ですから、何にせよ彼らを最も脅威のライバルとしてみるべきでしょう。結局のところこのノルドは単純で、良い洋服や金の詰まった財布でいとも簡単に惑わされてしまうのです。
さて、あなたが女性とワインの追求に成功する事を祈ってそろそろ締めくくるとしましょう。楽しい騒ぎの最中、一瞬で構わないのでぜひ思い出してください。この私、慎ましやかな作者のことと、ホワイトランという素晴らしい街にいる、眼力を持ったあなたへお届けするために作ったこの詳細なレポートに要した危険のことを。
ああ、ですがすべてが困難だったと正直 に言っておきましょう。こんな冷たくて硬い土地に1人で寝たいなんて思う人がいるでしょうか? 私はごめんです!









