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調査書



私が研究できるように、ウマーニがあのドワーフの機械生物を1つでも残しておいてくれればよかったのだが。あの生き物たちが真夜中にカジートの兄弟を皆殺しにしかけたのは確かだが、だからと言って、我々があれを停止させる方法を見つけられないわけではない。とりあえず、あの生き物たちが出て来たパイプの前に物を置いて、戻って来れないようにした。


彼らはとにかく興味深い! まさにカルセルモがドワーフ 第2巻で描いたとおりだ。その容貌はまさにクモそっくりなのだ。カルセルモの記述にもあったが、私はそれまでただの脚色だと思っていた。装置の構造における魂石の組み込み法は非常に優れたものだ。彼の記述にあった光の描写にも納得いく。


妙な話だが、あれが装置の主要な動力源のようには見えない。おそらく、魂石に含まれる様々なエネルギーが何らかの調波共振を起こし、小さなボイラーに熱を供給しているのではないだろうか? 断定にはまだ早い。そして、あの生き物たちがどこでボイラーのための液体を入手してくるのかという疑問も浮かび上がってくる。


おや、今のは妙だな。鉄格子がついた扉の向こうで何かが動いている物を見たような気がする。まるで人間のような姿だった。今のは未知のオートマトンではないだろうか? もう1度見ることができるのなら、丸めた毛布をこっちに動かそう。本当にワクワクする!



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