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エルベロンの日記



傭兵をグループ分けして、それぞれの季節の導管を無効化する方法を説明した。彼らの極めて小さな頭脳でも理解できるように簡、単な言葉を使った。メモを取ろうとしていた奴がいたのはほめてやろう。


奴らに私の前回の探検記録を読ませてやれれば話は早い。もっとも、そうしたら前任の連中の身に降りかかった災厄について知られてしまう。


彼らに珍しそうな品へ目を光らせておくことも言い渡しておいた。ドワーフの昆虫、ドワーフの騎乗動物、前回の探検で発見した3つのドワーフの王冠の仮面等だ。


しかし、この荒天の墓で最も価値のある宝は季節の変更だ。この魔法は伝説によれば魔法使いがかけるものではなく、気象そのものがかけるらしい!


その書物を読み、その力を宿せば、雨が春のロマンスのように甘美な弁舌を与えてくれる。軽装鎧を身につければ、夏のうだる暑さがスタミナを与えてくれる。重装鎧を着用すれば、冬の雪が恵みを与えてくれる、一方、雲は狩人にとっての恵みとなり、弓矢が秋の風を切り裂くという。


その宝は遺跡の奥深くにあるだろう。きっとこの邪悪な空を支配する者の部屋にあるはずだ。



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