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ナアラの日記



私の元の師は収集家だった。スケルトン、杖、貴重な秘宝などを集めていた。何より大事にしていたのは、虫の王マニマルコ自身の兜と杖だった。


師は弟子の収集家でもあった。我々の稼業では秘宝よりもずっと危険なものであるというのに。彼は私の野心を察していた、そしてその行く末も。私が秘宝を盗んで、邪魔する者は誰であれ殺すことを知っていた。それが師であってもだ。


だからよき死霊術師ならそうするように、あの世に行っても私を罠で捕らえられるように万全を期していた。


扉は何らかの見えない結界で封じられていたが、解除する道はあるはずだった。師は極めて注意深い方だったので、自らが罠にかかった場合に備えて出口を用意していたはずだ。


実際、彼はこれをゲームにしようとしていたのではないか。彼の最後の言葉は「地図から始めよ」だった。


手掛かりの解読に取り掛かり、多少は前進した。旗はたいまつを象徴しているようだ。正しいものを取り去ればいい。



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