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ウルゾグの日記



何をやっても弟を負かしてきた。カードをやれば強い手札が来る。喧嘩も勝てる。古い城の城壁で競争すれば、先に上へ着くのはいつも私だった。


母は私と弟の違いが、あいつは完璧主義者で私は征服者だと言っていた。私はどんなことでもあいつに勝ちたがり、それが高じて優れた戦士になったのだと言う。


しかし弟は競争に興味を持たなかった。完璧主義者らしく、自分の技を磨くことに専念した。それで自分が伸びると思ったら、他の者とも協力した。


母はだからあいつのほうがよい君主になると言った。弟は永遠に我々の地位を向上させようと努め、私は隣にいる男に勝てれば満足してしまうと。


ふん、その隣にいる男があいつだとは母も気づくまい。


お前を殺すのを楽しんでやるぞ、弟よ。祖父の毒は母の体に混ざらなかったかもしれないが、心臓には回るんだ。



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