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ビョルムンドの日記



エムシャラが初めてあのトンネルを案内してくれた時のことはよく覚えてる。我々が何ヶ月も掘り進めてたトンネルだ。最初はよくわからなかった。馬車の襲撃で十分稼げてたのに、わざわざ虫けらみたいに地下へ穴を掘るなんて。トンネルがトロールの脇みたいに臭いのも気になった。


倉庫に着くと、まるで木の山みたいに木箱が積み上げられてた。エムシャラに連れられて裏に行くと、十数人の帝国軍の兵士たちが箱に収まりきらないほど大きな荷物を降ろしてた。そこで信じられないようものを目にした! 馬車みたいに大きな頭蓋骨があったのだ。その牙は床に触れるほどだった!


クリフ・レーサーにたじろいでいたくらいなので、こんな怪物が空を飛ぶと思うと心臓が震え上がるようだった。それでも、初めて生きてる実感がした。


ドラゴンと戦えるなんて、最高の人生だ! 死んでしまったとしても本望だ! ツンですら感心するはずだ!


「骨ぐらいでびっくりしてちゃだめ。この者が昨日見つけた物を見て」。エムシャラがそう言った。そしてジョルバスクルの間みたいに大きな笑みを浮かべて、倉庫のさらに奥へ進んでいった。他の木箱とは別の場所に木箱が置かれていて、その中にはなんと、ドラゴンボーン・メイルの胸当てが入ってたのだ! エムシャラに言われて着てみると、これが完璧にぴったりだった。


その瞬間、父の顔が浮かんだ。みんなには海賊とか人殺しとか泥棒と呼ばれてた。でも父は、ウィンドストライダーがドラゴンガードの末裔だと言ってた。倒したドラゴンの骨から鎧を作った古代の戦士たちだ。


だが、ノルドとしての誇りが許さなかった。他人が勝ち取った鎧を着るなんて、ツンに合わせる顔がない。籠手や靴はオークに頼んで頭蓋骨から作ってもらってもいいが、心の拠り所である胸当ては自分の手で勝ち取らないといけない。


そこで、幼い頃に聞いた話を思い出した。ドラゴンの骨でできた古代の胸当てを身に着け、風のように炎の中を駆け抜けた偉大な先人の話だ。そして自分の運命を悟った。先人の名誉のためにその胸当てを手に入れ、ソブンガルデにたどり着くその日まで戦い続けなければならない。


今でもその心は同じだ。他の者たちは隠れて暮らしても構わないかもしれないが、ノルドは生きている限り、戦い続けなければならない。



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