エムシャラの告白
エムシャラは衛兵との戦いを楽しんだ。それに、新しい家は前の家より過ごしやすい。とても小さな檻だけど、物乞いしなくても食べ物をもらえる。
それでも、エムシャラは夜空を見たい。子猫の頃、月はあまりにも長く見つめたら恥ずかしがって二度と見れなくなってしまうと、年長の猫たちに言われてた。悲しくてたまらなかった。だからエムシャラはそれから二度と空を見ないようにして、物乞いらしくうなだれて泥ばかり見つめてた。
ある日、タイラという名のノルドにスリを働いて銀を盗もうとした。タイラにこのカジートの話をしたら、タイラはこの子猫のことを気の毒に思って、月はそんなに内気じゃないと教えてくれた。カジートが頭を上げて さえいれば、月はどんな星よりも明るく輝いてくれるって、そう言ってくれた。
その日から、クリムゾンダークのために生きることになった。そして準備ができた時、新しい仲間が銀の鎧を作ってくれた。その中心には、タイラがずっと昔にポケットに入れてた銀のかけらがあった。
エムシャラはその鎧を、ロリクステッド北西の小屋に隠してた。時々は、あの鎧を取りに行って堂々と着てみたいと思ってた。
でも情に流されて、判断を間違えないようにしないといけない。エムシャラは、誰かに後をつけられてる気がしてる。だからあの鎧は他の人に譲ろうと思う。それに、エムシャラにとって大切なのは、鎧の銀でも夜空の月でもない。いなくなってしまった友達だけ。もしかして、死んだらもう一度みんなに会えるかもしれない。
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