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青白き目の日記
水は嘘をつかない。毎朝、水面に映った自分の姿を眺め、ヒストに戻って行くのを感じる。
煙が濃い時、エーリエルと初めて会った時のことを思い出す。ペラディウスが新入りを鍛えて戦士にしようとした時のことだった。
鎧を買う金もないので、野営地で拾った鍋釜に身を包み、私は落ちこぼれまいと気合いを入れた。しかし他の連中が笑ったのに、あのボズマーは私が賢いと思ってくれた。以来ずっと一緒だ。
何年も経ち私が孵化した日、エーリエルが私にとって初めての鎧をくれた。オークに鉄で作らせたものだった。最初に試合をした時、鋳鉄の鍋をかぶっていたことを記念して。お返しに、あいつを卵の兄弟にしてやった。そしてあいつを同胞のように守ると誓った。
そういうわけでエーリエルが自分のしでかしたことを打ち明けた時、誰にももらさなかった。私は自分の卵の兄弟を最後まで守り抜く
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