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謎かけの赤い本

謎かけの赤い本



この手軽なる書物にこそ、様々な謎かけやおふざけが収められ、入念な研究を通じ、教養ある慎重なる紳士は、同輩の者たちの鋭い才知により当惑させられることはなくなるだろう。


[西方の貴族社会では謎かけの応酬は慣習の一つとなっている。貴族や社交界での活躍を図る者たちは謎かけの本を集めて研究し、会話の際に狡猾にして機知に富んでいる印象を与えられるよう、努力を重ねるという。]




問いかけ:

汗水流して働けど

暮らし良くなる気配無し

努力の挙句に手元に残るは


返し:

これぞドレイク金貨なり




問いかけ:

人とエルフの心とは

詩人こそ知るところなり

熊に詩吟を詠ませたら


返し:

瞬く間にのけものなり




問いかけ:

爺を殴って殴りつけ

見慣れぬ顔に仰天す

慌てて周囲を見まわせど


返し:

殴る拳を違えたか



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