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月面基地 - スレート

DATA

月面基地 - スレート1


オーディオログ


ラン・スー


2139年3月1日



ノバ・ギャラクティク・プロジェクトログ。主幹技師ラン・ス―


ヴォルテールは、この新しい試みのために再構成されているところだ。我々に任された演算処理は... スーパーコンピューターの手にも余る


地球上の砂漠に存在するすべての砂粒を数えろと言っているようなものだ。元の方程式を考案したのは何者なのだろうか?


パートナーはあまり口を開いてくれない。質問するにも、機密チャンネルを介さなければならない。船で働いていることを教えてもらっているのが不思議なぐらいだ




月面基地 - スレート2


オーディオログ


ラン・スー


2140年4月14日



ノバ・ギャラクティク・プロジェクトログ。主幹技師ラン・ス―


認めざるをえない。このチームはあまり統制が取れていない。マルコムはヴォルテールの計算時間を奪い続けていて、私がそれに気づいていないと思っている


サビーナも最近は心ここにあらずだが、理由を誰にも話さない


2人を問い質したいところだが、正直言って、仕事だけで手一杯だ。全員な


例えプライベートで何があろうと、我々が今ここで作っているものは特別なものなのだ




月面基地 - スレート3


オーディオログ


マルコム・フィールズ


2139年5月5日



ヴォルテールはほんとにすごいもんだ。パワフルすぎて、冷却のために月に置かれるほどのスーパーコンピューターだ


その理論からいけば、完全に真空の宇宙空間で運用すべきだけど、いいマーケティング材料にはなる


俺は暇を見つけては、くだらないシミュレーションを試してるんだ。今のところのお気に入りは、地球上のすべてのアヒルがパンくずをもらったときの鳴き声のシミュレーションだ


アヒルの餌やりシミュレーションなんかいらなかったかもしれんが、作っちまったもんは仕方ない。楽しんでくれよ




月面基地 - スレート4


オーディオログ


マルコム・フィールズ


2139年7月18日



マルコム・フィールズ:よし。告白の時間だ。正直言って、月面基地での独身生活は最悪だ


マルコム・フィールズ:地球との通信回線は、何日かに一度、それも1時間程度しか使わせてもらえない。遠距離恋愛じゃよく聞く話だが、「超」遠距離恋愛となったら、また話が違ってくる


マルコム・フィールズ:やあ! 俺は科学者なんだ。ちゃんとした職についてる。半年後ぐらいにコーヒーでも飲みに行かない? 俺が宇宙から戻ったらね...


マルコム・フィールズ:最低のスタートさ


サビーナ・ミシュキン:デート相手すら見つからないの? 宇宙飛行士なのに


マルコム・フィールズ:おい、余計な口出しするな!




月面基地 - スレート5


オーディオログ


マルコム・フィールズとサビーナ・ミシュキン


2140年10月7日



マルコム・フィールズ:造船所の連中が羨ましくないのか? あいつらは星間飛行船の建造に直接関われるんだぞ


サビーナ・ミシュキン:そして私たちはなんと、月面基地にいる


マルコム・フィールズ:なんだよ、サビーナ。 ちょっと夢を語ってるだけだろ...


サビーナ:ミシュキン:あなたの夢って、いつも「ここ」じゃなくて「別のどこか」にあるのね。 ちょっとは楽しんで仕事できないの?


マルコム・フィールズ:楽しみようがないだろ





月面基地 - スレート6


オーディオログ


サビーナ・ミシュキン


2140年12月15日



この任務を引き受けた時、私物をいくつか持ってくるよう言われたでしょ。心理学の研究によれば、長く地球から離れるときは、そういうものが助けになるって


私はおばあちゃんの古いそろばんを持ってきた。よくおばあちゃんの膝の上でそろばんで遊びながら、ロシア語で算数を教えてもらったな


でも... こないだ... 亡くなったって。 次のシャトルは3ヶ月後まで来ないから... お葬式に行くこともできない


さようなら、おばあちゃん。 算数を教えてくれてありがとう。おかげで月に来れたわ




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